eScan

株式会社エネワンでんき 様

信頼関係が決め手になったeScan導入とリスク管理の高度化

写真左から:enechain田中、エネワンでんき 大澤専務取締役、需給管理課 山下課長、植田様
(撮影者:enechain柴田)

ETRM導入のきっかけと背景

柴田:本日はeScanユーザーインタビューにご協力いただき、誠にありがとうございます。まず、エネワンでんきさんがETRMの導入を検討されたきっかけや背景についてお伺いできますでしょうか?昨今の小売電気事業を取り巻く状況を踏まえ、どのような課題意識をお持ちだったのか、教えていただけますと幸いです。

大澤:業界としての一番の契機は、2021年1月の電力スポット価格の暴騰ですね。加えて、2022年2月のウクライナ侵攻が拍車をかけたエネルギー価格の高騰の継続も、とても大きな影響がありました。私自身、電源調達に奔走しましたが、当時の価格は30円/kWhを下回れば御の字という市場環境でしたね(笑)。これらにより、会社に大きな損失が発生し、電力事業を行う上でリスク管理の重要さを痛感しました。それまでもExcelで需給ポジションを管理していましたが、価格変動などのシミュレーションが煩雑で属人化していたことも相まって、ETRMの導入を検討し始めました。今や小売電気事業にとって欠かすことのできない必須システムであると感じています。

eScan選定理由

柴田:ありがとうございます。数あるETRMの中から、なぜ弊社のeScanを選んでいただけたのでしょうか?

大澤:eScanを選んだ理由としては、機能やUIの良さはもちろんのこと、もともとサイサン(現エネワンでんき)とenechainさんとの間に信頼関係があったことが大きいです。貴社の発足当時からお取引が始まり、電力のエキスパートが揃うenechainさんに当社の課題解決に向けた電力取引など様々なトピックで親身に対応していただいており、その信頼感が選定の大きな要因となりました。また、Excelでの複雑な管理状況を理解していただき、現状に寄り添いながら丁寧にフォローしていただけるという印象も持ちました。

柴田:なるほど、eScan自体の品質だけでなく、「enechainが提供するETRM」という点を高く評価いただいたのですね。

大澤:そうですね。他にenechainさんが、小売電気事業者のニーズを聞きながらeScanを進化させようという姿勢を持っている点にも感銘を受けました。固定化されたプロダクトではなく、継続的にアップデートされていると感じています。また、Excelで作成していた管理方法に寄り添った形でデータを出力できる点も非常に重要で、Excelツールの良いところでもある計算根拠が見える点を携えつつ、システム化できることが決め手の一つでした。加えて、導入後も、機能の改修要望に即座に応えてくださり、現在でもenechainの担当者と日々密にコミュニケーションが取れている点は非常にありがたく感じております。

eScanの業務活用

柴田:実際にeScanを運用されてみて、どのような良い点がありましたか?

山下:eScanの画面で電力・燃料の需給ポジションやリスク量(Earning at Risk。以降「EaR」)、粗利想定が一目でわかり、かつ毎日自動更新されるのが非常にありがたいです。それにより、行うべき電力取引や燃調ヘッジ取引が明瞭に把握できます。実際の取引検討に際しては、シミュレーション機能を用いますが、電源/販売双方の様々なパラメータを直感的に設定でき、かつ計算したシナリオを横並びで比較できるため、社内説明もし易いです。

柴田確かにExcelだと日々変動する価格想定のインプットやシミュレーションの実施にかかる工数がどうしても大きくなってしまいますよね…。

山下:はい、複数年度にまたがる管理も、Excelでは難しかったのですが、eScanでは様々な範囲・粒度で管理できる点が便利です。また、ダッシュボードのCSVデータを取得して社内分析に活用できる点も良いですね。eScanのトップ画面のダッシュボードからフォワードカーブなどのデータをまとめてダウンロードできるため、社内ツールで分析する際のデータソースとしても活用しています

植田:eScan導入後、需給ポジション管理ExcelがeScanに置き換わりました。以前はExcelのデータが非常に重く、更新に時間がかかっていましたが、eScanでスムーズに更新できるようになったと感じています。日々の電源管理実務では、eScanがあることで様々なデータを一箇所から取得できるようになり、業務効率が向上しています。

eScanの活用に関する今後の展望

田中今後eScanを使ってどのような分析や管理を行っていきたいですか?

大澤:今後は、リスクやポジション管理だけでなく、eScanのデータと弊社の収支をより深く連携させ、将来の収支分析に役立てていきたいと考えています。具体的には、予算と実績の比較分析を行い、売上差異の原因分析(販売量や販売単価、燃料価格の変動など)をeScan上で実現できれば理想的です。現状はExcelで行っているこれらの分析をeScanで一元管理できるようになることを期待しています。

田中まさに足元(2025年3月現在)は需要データの即時反映機能も鋭意開発中であり、近い将来実装予定ですので、ニーズに応えられるかと思います。その他にいかがでしょうか。

山下:現在は EaRを日々ウォッチし、リスク管理の指標としているのですが、今後は、保有する市場リスクを更に理解した上で、事業推進のためにリスクを取るか取らないかの意思決定にも繋げていきたいと考えています。 

田中貴重なご意見、誠にありがとうございます。最後に、今回のインタビューを踏まえ、何かメッセージがあればお願いいたします。

大澤:やはり、enechainさんとの長年の信頼関係が今の我々の事業を支えている一つの柱であると言っても過言ではありません。今後も、eScanが我々のような小売電気事業者のニーズに応え、進化していくことを期待しています。リスク管理は事業継続に不可欠であり、eScanはその上で非常に重要なツールとなっています。